キャッシングで手数料はかかる? 意外とわかってない、キャッシングと手数料の話
カードローンを使っているかりいれ君。でも、いまいち把握できていないのが「手数料」。手数料はどんなときにかかるのか、どうすれば余計な手数料をかけずに使えるのか――。今回はキャッシングを手数料無料で賢く使う方法をネットキャットと一緒に学びます。
- かりいれ君
- ごく普通のサラリーマン男性(38)。
奥手でなかなか踏み出せない性格
- ネットキャット
- 基本無口で、
ふてぶてしい。
けれど憎めない存在
- ねぇ、ネットキャット。カードローンでお金を借りるときって、手数料はかかってるのかな? そのへん、あまり理解せずに使ってたんだけど。
- あまりわからないまま使ってるって……君はいつまでも学習しないな。
- 今、バカにしたよね?
- いや、別に。そうカッカしないでよ。話を戻すけど、カードローンに利用手数料はかからないよ。
- えっ、そうなの!? 僕の今までの経験上、ATMでお金を引き出すときって、手数料がかかることが多かったから、普通にかかってると思ってた。PayPay銀行のHPにも、手数料について書かれてあるし。
- それは、ATMで普通預金から現金を引き出す場合の手数料のこと。いろいろ混同しているみたいだから、まずは手数料が法律を元にどう決められているか説明するよ。
- お願いします!
ATMと手数料と法律と
- 普通預金の入出金と、キャッシングの借り入れや返済は、法律上も銀行の処理上でも、まったくの別物として扱われているんだ。
- どっちもATMを使って引き出したとしても?
- そうね。普通預金だと、ATMを使って自分の口座から引き出したり、預け入れたりする場合は、各銀行が手数料を自由に決めていい。でも、キャッシングの借り入れや返済は、利息制限法という法律の対象になってるんだ。
- その法律、聞いたことあるぞ。
- まぁ、そういう法律がある、とだけ覚えておけばいいよ。ちょっと難しい内容だからね。
- はーい。
- 知っておいてほしいのは、ローンカードでATMから借り入れをすると、利息制限法で定められた範囲内で手数料がかかっちゃう場合があるけど、ローンカードの発行がないPayPay銀行のカードローンだとかからないってこと。
- それは……絶対カードローンのほうがおトクだね!
- 小まとめ
- ATMでの普通預金の入出金と、カードローンの借り入れはまったく別物。カードローンの借り入れで手数料はかからない。
普通預金とローンの間をお金が移動――キャッシング自体に手数料がかからない理由
- カードローンでも現金を引き出したい場合は、必ずATMを使うよね。
- 図で整理しよう。
- まず、普通預金とローンの箱があるね。あっ、普通預金の箱とローンの箱の間に⇔がある。縦のラインだけじゃなくて、「横のライン」もあるのか。これはどういうこと?
- ローンの箱から普通預金の箱に移し替えてるんだ。
- なるほど。で、ATMを使う場合は、普通預金の箱から引き出す、ということか。あれ……? そういえば、ここにはローンカードがない!
- 審査に通った後、ローンカードは届かなかったでしょ?
- 確かに、そうだった! PayPay銀行は、キャッシュカード1枚しかないんだ。ローンカード自体がないから、キャッシングしているのを家族や恋人に知られたくないって人でも安心だよね。これはさすがだな、ってニヤニヤしたのを思い出した。
- でしょ。一般の銀行で普通預金とローンの口座を両方持つと、それぞれカードを持たされるから、財布からローンカードが家族や恋人にチラリと見えて……みたいな心配もあるけど、PayPay銀行だとそんな心配もない。
- この図を見ると、キャッシュカードをATMに入れても、ローンの箱とは直接やりとりできないようになってるんだもんね。
- そのとおり。パソコンやスマホでキャッシングして、ローンの箱から普通預金の箱にお金を移す(=キャッシング)のは、ネット上の取引で完了しているよね。このやりとりは手数料が無料。普通預金の箱からローンの箱に返済するのも24時間365日、手数料はかからなくて、リアルタイムでできるのも特徴だ。だから繰り返しになるけど、キャッシング自体には手数料はかからない、ってわけ。
- なるほど。図解してもらうと、すごくわかりやすいよ。普通預金の手数料なのか、キャッシングの手数料なのか、僕みたいにあやふやになっている人は、誤解がとけるとおもう。
- そうそう。カードローン自体には基本的に手数料はかからない。このことはしっかり覚えておくように。
- はーい。ここまで話を聞いて、カードローンを賢く使う方法を僕なりに考えてみたから聞いてほしい。ちなみにこれは、現金を引き出すときの方法、ね。
- おっ、なになに?
- まずは、ローンの箱から普通預金の箱にキャッシングでお金を入れます。現金が手元にほしいのでATMに行きます。ATMでは3万円以上引き出します。そうすれば、手数料は一切かからない、と!
- まぁ、正しいかな。あと、便利な「ATM自動融資」の機能も使ってみるといい。
- ATM自動融資? どういうこと?
- 普通預金の箱からATMで引き出すとする。例えば、そのときに5万円引き出そうとしても、普通預金に3万3,000円しか入ってなかった、とするよ。そのときに、足りない分の1万7,000円がローンの箱から普通預金の箱に自動的に移動して、きっちり5万円を引き出せる機能なんだ。
- へぇ〜。ちなみに、もっと半端な金額でも移せるの?
- うん、1円から移せる。
- イカす機能だね。
ネット上でお金を動かす「キャッシュレス」な取引のススメ
- あともうひとつ、ATMから現金を引き出さないで済む方法も教えてあげよう。普通預金から現金をおろさない、つまりはキャッシュレスの取引だから、余計な手数料を払うことなく賢く使える。
- 知りたい! 僕、必要のない手数料はもう払いたくない。今までいろんな銀行のATMで、いくら払ってきたことか……。ATMの手数料がタダの時間に行きそびれたり、他行への振込手数料で何百円って取られたり……手数料にいい思い出はゼロ!
- 嫌な思い出は忘れることだ。今から紹介するのは、Visaデビットカードを使う方法。そうすれば、普通預金から直接お金を支払えるから、ATMで現金を下ろす必要がなくなるよね?
- ホントだ。
- なるべくキャッシュレスで取引をするようにすれば、手数料とは無縁になる、ってわけ。あと、多いのはネットショッピングをしたときに、口座から直接即時に引き落とされる方法。これはかなり使われてる。
- キャッシングって、ATMから現金を引き出すもの、借りたお金を現金化するもの、みたいなイメージがあったけど、現金を使わない方法はいろいろあるんだね。
- そもそも、キャッシング=現金を引き出して手元に置いておく、みたいな思い込みをしている人も多いけど、ネット上でお金を動かして、手数料を一切かけずに活用している人もいるよ。賢い方法だな。現金をおろす前に、ネット上でお金の移動ができないか、まずは考えてみて。そのほうがおトクだから。
- 小まとめ
- 現金化する必要がないなら、ネットで口座振替やVisaデビットカードで支払えば、手数料は当然不要。ATM手数料を抑えたいなら、ネットで決済が賢い使い方!
- 思えば、現金をいつも持ち歩いてるのって危険だよね。この前弟が、繁華街でポケットに入れてた財布を落としちゃってたの思い出した。10万円くらい入ってたんだって。
- それはツラいな。
- リアルの財布に大金を入れるのは怖い。でも、今日話を聞いて、ネット上の口座を「財布」化して、そこからお金を動かせば安全なのかも、って気づいたよ。
- かりいれ君にしては、なかなか理解できたじゃないか。君はいつか財布を落としそうだけどね。